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今日もいい日

不定期更新な日記だったり定期更新ゲーム『False Island』の日記だったり。 気分次第で更新、今日もいい日。

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Old young tiger

右半身の構え。
下段の足払いから、蹴り足を大きく回し戻して首を刈る。
下ろした脚に素早く重心を移し、左の中段突き。
身体を一気に沈め、地面すれすれを這うように水面蹴りを後ろに。
倒れるところを狙って心臓に拳を打ち下ろすと、軽く身体を浮かせて杭のように肘。
後頭部をつかんで顔面に膝を叩き込み、一回転して加速させた裏拳を振り抜く――



全身のキレがまるで違う。演武をいくら続けても鋭さや連係が損なわれることはなく、息も上がってこない。
細胞の一つ一つに至るまで、力が行き届いているようだ。
「ええ感じじゃのお」
後ろからの声に振り返ると、巨大な黒い虎――トウコツが香箱を組んでいた。
「お前さんは、別の世界にいるのではなかったのか?」
「そのはずじゃったんが、おんしにくっついとった方が何かと面白そうでなあ。こっちぃ来てしもうたわい」
不真面目な神もあったものだ。
「せっかく会ったのだ。聞きたいことがまた出てきたのだが、構わんな?」
「おお」
「俺の身体はどうなったのだ?」
トウコツが前足で髭をしごいた。随分と人間くさい動きだ。
「んー、まあそれは儂の手落ちっちゅうか……儂とおんしの相性が良すぎたんじゃなあ」
「相性が良すぎた?」
「おんし、寿命を延ばせっちゅうたろう。儂の力の一部とおんしを一緒に混ぜりゃ、それができるはずじゃったんがな」
くわあ、と欠伸をする。
「これがなあ、予想外に相性が良かったせいで儂の力が随分とおんしに引っ張られたんじゃあ。で、寿命延ばすだけじゃあ力が余る」
「その余波の結果が肉体の若返りということか」
「そおいうこっちゃ。今は身体の方がまだ馴染んどらんが、そのうち元に戻るじゃろうし」
戻ってくれねば困る。カレンやアンネローゼ達に説明することを考えただけで気が重いのだ。
これで戻らないなどと言われた日には俺の鋼鉄の胃でさえ穴が開くかもしれん。
「しかしよう動くのお。その年の頃がおんしの全盛期かや?」
「そうだな。三十になる手前、二十台の後半。この頃が身体能力では一番高かったな」
「ええじゃないか。全盛期の身体に今の経験。考えようによっちゃあえらいこっちゃ」
確かにそれは一理ある。三十年前は身体能力だけを活かし、力押しの戦い方しかできなかった。
年を取るにつれて少しずつ頭を使うことを覚え、言うなれば柔らかく戦うことができるようになった。
今の状態は、能力と経験の両輪が備わった状態と言える。
だが――
「早く元に戻りたいものだ」
「ほお?そのまんまの方がええんじゃないんか」
「魅力的ではある。が、今の状態は自然の摂理に反している。そのままでいれば必ずどこかで不具合が生じるだろう」
その速度に違いはあれど、全ての生物は年を重ねて能力を劣化させていく。
老衰で死ぬ人間の体力が全盛期のままであっていいはずがない。
肉体が若返るなど、本来はあり得ない事態なのだ。
「ふーん。そんなもんかのお……ま、いつかは死ぬんじゃから寿命が延びるんはまだ許容範囲内じゃの」
「そのあたりは神の力でお目こぼしをいただきたいものだが。ところでお前さんは、こちらに来ていて大丈夫なのか?」
「あーん……まあ、儂の担当は他の奴に任せとるからええんじゃが。正直なところ、こっちぃ来ざるを得んかってなあ」
「どういうことだ?」
「面白そうっちゅうのも事実じゃが、おんしに力ぁ引っ張られすぎてな。向こうにおると、どうも力が足らんのじゃ」
要するに俺と一緒にいた方が力が分散せずに都合がいいということか。
「今はこうやって外に出とるが、普段はまあ……おんしの中で寝とる感じかのお。用があったら呼びゃあいい。こうやって出てくるからの」
「前にも思ったが、お前さん神としての仕事はちゃんとやっていたのか?随分と適当な印象を受けるのだが」
「儂ゃあ手ぇ抜く方法探すのに全力を注ぐんじゃ」
何をか言わんや。
随分と面白い存在が出てきたものだ……寿命も延びたということだし、やはり人生は何が起こるか分からない。
さて……明日は何が起こるだろうか?

テーマ:栗鼠ゲーム - ジャンル:オンラインゲーム

  1. 2008/07/03(木) 02:14:24|
  2. 偽島本編
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