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不定期更新な日記だったり定期更新ゲーム『False Island』の日記だったり。 気分次第で更新、今日もいい日。

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Cats and water

本日の修行は水練である。
が、川に来てから既に二十分。二匹はまだ水に浸かっていない。



「……」
「……」

流れのゆっくりした、俺の膝ほどまでの川。幅はやや広く二十メートルほど。
万一反対側で溺れたとしても、すぐに俺がとんでいける距離だ。
しかし二匹とも、川べりでぱちゃぱちゃと水を叩くばかりでなかなか水に入れずにいる。
元来、猫は水に濡れる事を嫌う。
犬掻きという泳法があるように犬はそれほど水を苦にしないが、猫の毛は犬のそれに比べて水をあまり弾かない。
よって、一度濡れると長い時間濡れっぱなしになる。
カレンがたまに洗ってやっているが、暖かい湯を使う事でなんとか頑張っているという感じだ。

「親分、お手本が見たいっス」
「俺が泳ぐには浅すぎる。そこまで嫌か?」
「水はどうしても苦手っス」
「こまも駄目か」
「……はい。昔を思い出してしまって」

二匹がただの野良猫だった頃、雨に降られて濡れた時は当然そのまま。
身体を拭く事などできず、乾くまで身を寄せ合って震えているしかなかったという。

「なるほど、濡れて寒くなるとその頃を思い出してしまうか」
「はい。お湯をいただいた時は奥様がすぐに拭いてくださいますし」
「ふむ……しかし水が苦手では今後困る事もでてくるだろう。例えば俺やカレンが溺れていて、周りに誰もいなかったらどうするのだ?」
「……!」

ざぶんと水音がした。二匹が弾かれたように同時に飛び込んだのだ。
必死に手足をバタつかせて川の中でもがいている。どうやら泳いでいるつもりのようだが、悲しいかな前に進んでいない。
ひょい、と抱き上げて濡れている二匹を厚手の布で包んでやる。

「よく飛び込んだな。今日はこれで充分だ」
「ひふー」
「はあ」
「しかし何でまた急に水に入る気になったのだ?」
「いやー、親分や姐さんが溺れてたらって考えたらもう夢中で」
「動かずにおれなかった、というところです……全く役に立たないようですが」

なんといっても前に進まないのでは泳いでいるとは言い難い。
むしろ本人たちが溺れているようにさえ見えた。

「今まではできなかった事ができたのだ。大きな進歩だと思うぞ」
「そうスか?」
「そうだ。今日一日で泳ぎの達人になる必要はない。またいずれ再挑戦すればいい」
「はい。まずこの川を泳いで渡れるようになります」

何か思うところがあったらしい。
布の中で丸まって寝息を立て始めた二匹を抱えて、テントに戻った。

テーマ:栗鼠ゲーム - ジャンル:オンラインゲーム

  1. 2010/01/19(火) 18:51:03|
  2. 偽島本編
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