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今日もいい日

不定期更新な日記だったり定期更新ゲーム『False Island』の日記だったり。 気分次第で更新、今日もいい日。

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Trouble is my business

白く、細い脚。
足の大きさや脛の長さを考えると、体格はかなり小柄だろう。
よほどの事がない限り、俺が力負けをする可能性は低い。
だが、気になるのは先ほどの声だ。
あのような物言いをする者に、一人だけ心当たりがある。
実に面倒な事になりそうだった。



「む……ん。帰っとるんなら返事ぐらいせえや。儂かて腹は減るんぞい」

内容はともかく、声だけは愛らしい。よく通る笛の音のようだ。
テントの中からテント袋をつかみ出し、放ってやる。

「トウコツ。お前、自分の格好を分かっているのか?」
「何じゃあ藪から棒に……おお?」

少し間を空けてから覗きこむと、柔らかい草の上に少女が座っていた。
身体は俺の放ったテント袋が覆っているが、すらりと伸びた小さな手足は一部が隠しきれていない。
きょとんとした顔でぱちぱちとまばたきを繰り返し、それに合わせるように頭の上の大きな耳がぴこぴこと動く。
黒い髪に尖った八重歯、両頬に走る筋のような模様。
後ろで左右に動く、黒い尾。

「お前、最近何か変なものを食わなかったか?」
「いんや、覚えはないの」
「ない筈はない。普段の食事以外に何を食った?」
「そうじゃの……」

どこか猫めいた仕草で、『少女』は形のいい顎に手を当てた。

「この間おんしが拾ってきた、光る玉っころぐらいかの」

『マナの雫』だ。あれのせいで、短期間だがカレンがレン之助の姿になって大騒ぎになった。
あれほど拾い食いはするなと言っておいたのに、困った神だ。

「原因は間違いなくそれだ。さっさと元の姿に戻れ……目のやり場に困る」
「それがなあ、あの玉っころのせいかの。どうも力がうまく使えんでな」
「まさか戻れないとは言うまいな?」
「困ったのお」

まるで困っているようには見えない。自分の脚を撫でたり、手をかざして見たりしている。
身長はおそらく150cmそこそこだろう、手足も細く小さい。
耳や尾を除けば、そこいらにいる少女と変わりはない。

「まぁええじゃないか。この姿、儂ゃ気に入ったぞ」
「俺は気に入らん。大体、なぜそんな少女の姿になるのだ」
「そりゃ儂もよう分からん。何でかの?」
「お前が女だったとは知らなかったぞ」
「儂は精神だけの存在みたいなもんじゃからの。元々性別なんちゅう区別はつけとらんのじゃ」

いい加減な神もいたものだ。これでそれなりに高位の存在だというのだから、世界というのは始末が悪い。
虎の姿に戻れないというならせめて俺の中に入っていてほしいが、身体が固定されてしまってそれも出来ないという。

「面倒な事をしてくれたな。俺はこれからカレン達の宿に行くのだぞ」
「昨夜、そう言うとったな。荷物取りに来たんじゃろ?」
「そうだ。おかげで荷物が増えてしまった」

トウコツの首をむんずと掴んで持ち上げ、テント袋の口を開けてすとんと落とす。
首だけを出させて、出られないように口を絞る。
やたらと大きな照る照る坊主ができあがった。

「何しよんじゃ!おんし、まさかこのまんま放ったらかしてく気じゃあるまいの?」
「元に戻れないお前を置いていくと何をしでかすか分からん。面倒だがこのまま宿まで連れて行く」

背負い紐を肩にかけてそのまま担ぐと、後ろから文句が聞こえてきた。
肩にかかった重さは、予想以上に軽かった。

「儂も数えるんが阿呆らしゅうなるほど生きとるがの、こげな袋に入れられて背負われるんは初めてじゃ」
「自身の不始末が招いた事だ、粛々と受け入れるがいい」
「ほんにおんしは儂に対する敬意っちゅうもんがないの。もうちょい敬うてもバチゃあ当たらんぞい」
「敬われるよう心がけることだ。少なくとも拾い食いなどは論外だ」

ぐむ、と呻いてトウコツは黙った。
とりあえず宿に着いたら、まずはカレンに相談しなければならない。
着る物も見繕ってやらねばならないだろうし、この姿のままでいるというならアンネローゼ達にも話を通しておいた方がいいだろう。
まったく面倒な事になったものだ……

テーマ:栗鼠ゲーム - ジャンル:オンラインゲーム

  1. 2009/05/07(木) 22:04:20|
  2. 偽島本編
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