上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。

今日もいい日

不定期更新な日記だったり定期更新ゲーム『False Island』の日記だったり。 気分次第で更新、今日もいい日。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

They will come

島を遠く離れた、ある大陸。
その北の地方、一年の半分が雪に包まれるある国の都。
円形を基調として設計された街の中に建つ、複数の尖塔を擁した白い宮殿。
一際高い尖塔の中に位置する一室、非常に簡素な造りの部屋に、二人の男女がいた。



一人は柔和な顔立ちの青年で、椅子に座りながら鷲の意匠を施した白銀の杖を手の中で遊ばせている。
今一人の女性はエプロンドレスをきっちりと着こなしたメイドで、丸い眼鏡と綺麗に纏められた黒髪が印象的だった。

「……どうにも困ったね。幾通りかの想定はしていたけど、これほど後手を踏まされるとは思わなかった」

青年がぼやいた。メイドはそれに答えず、青年はまるで独り言のようにぼやき続ける。

「事が彼だけで済むと思ったから三人を向かわせたのに、とんでもない物を持っていると分かった。三人が対処できるように援軍を寄越した。そうしたら今度は数が足りないときた……まあ、偶然にも味方がいるからまだいいんだが」
「敵はローエンデルのみにあらず、ということでしょうか?」

メイドの声は静かで、はっきりとしたものだった。淀みなく、真っ直ぐに通る声。

「どうもね、戦争になりそうだよこれは。調べさせていた情報がやっと全部そろったけど、勅命を修正しなきゃいけない」
「ミューズ卿はじき島に着くと思われます。使者を別に立てられますか?」
「ただの使者じゃ意味がない。戦場に行ってもらうんだから、戦える者である必要がある」

青年は机の引き出しから一枚の紙を取り出し、その上にペンを走らせた。
冒頭からサインまで書き損じることなく一気に書き終え、封筒に入れて蜜蝋でしっかりと封印をする。

「この手紙と槍を持って島に向かってほしい。頼めるかい?」
「陛下の仰せとあれば」
「ありがとう。だけどさっきも言ったように戦争になるだろうから、君一人でとは言わない……暫定的に指揮権を与えるから、警備隊や親衛隊を連れて行くといい」
「よろしいのですか」
「緊急事態だし、最近は皇都も他の街も落ち着いているからね。警備隊全員というのはさすがに困るけど」

僅かの間、メイドが目を伏せて何事かを考える。
その表情からは、どのような思考が巡らされているのかをうかがい知ることはできなかった。

「人選もお任せいただいてよろしいでしょうか」
「構わないよ。そうだな、百人ぐらいまでで収めてくれるかい」

封筒を受け取り、メイドは優雅に腰を折った。

「そのような大人数では逆に身動きがとれません。私を含めて五名で結構です」
「五名?それはいくらなんでも」

青年が眉間に皺を寄せた。

「……まさか」
「陛下なれば、今のお立場をご理解いただけるかと。『祭り』にはいても、『戦争』にはいない者です」
「……ああ、よく分かったよ。君が意地悪だということがね」
「四名に渡りをつけ次第、出立いたします」

慇懃に礼をして、メイドは部屋を出て行った。
青年は椅子にもたれかかって長く息を吐くと、少し寂しそうに呟いた。

「……今回は、『観客』にはなれないのか……」

テーマ:栗鼠ゲーム - ジャンル:オンラインゲーム

  1. 2009/02/22(日) 01:03:52|
  2. 偽島本編
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<俺は男。チームボスも男。 | ホーム | Bless>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://blackwind13.blog123.fc2.com/tb.php/147-1fe3bc26
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

黒風

Author:黒風
False IslandのE.No412 Blackwind。
中の人はヘビーメタルと刀を愛する超甘党。

最近の記事

最近のコメント

Blogpet

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。